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【虫歯と矯正ブログ】歯磨きをしていれば虫歯にならない?

上野品川歯科・矯正歯科院長の品川淳一です。

 

当院の特色である虫歯予防・治療と矯正歯科治療について、まだまだ世間に間違った知識や、常識が広まってしまっているので、これから色々な情報を発信していきたいと思います。

 

6/4〜6/10は歯と口の健康週間でした。6(む)と4(し)の語呂合わせで6/4を「虫歯予防デー」としていたことから、この時期に厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医会が実施しています。

 

今回は、歯磨きと虫歯の関係についてお話ししていきます。

 

ほとんどの皆さんは、毎日歯磨きをしていると思います。

 

厚生労働省が5年に一度行っている、歯科疾患実態調査によると、直近の平成28年では95.3%の人が毎日歯を磨いているそうです。

 

では、何のために歯磨きをしているのでしょう?

 

虫歯を防ぐため、と思ってらっしゃる方が多いのではないでしょうか。

 

昔は歯科医院でも、歯をよく磨かないと虫歯になるよ、なんてことを言われたことがあるかも知れません。

 

しかし、様々な研究によると、歯磨きそのものが虫歯を防ぐ効果はかなり限定的であることがわかっています。(1)

 

虫歯は、虫歯菌、食生活などの環境、唾液や歯の形(質、ではありません)などのご自身の体の状態、そして時間の経過、この4つの要因が重なると発症すると言われています。

 

このうち、歯をどれだけ磨くか、ということは、虫歯の発症の要因のほんの一部にすぎません。

 

近年、スウェーデン(Cariogram、カリオグラム)やアメリカ(CAMBRA、キャンブラ)の虫歯のリスク評価法が日本でも活用され始めています。(2、3)

 

その中にも、歯磨きの状態の評価項目はありますが、影響力は大きくありません。

 

それよりも、唾液の量やフッ化物(フッ素)の使用量などが大きく関わってきます。

 

これには様々な解釈がありますが、すごく乱暴に言ってしまうと

 

「虫歯になりやすい人は歯磨きをどれだけ頑張っても虫歯になる可能性が高い」

 

「虫歯になりにくい人はあまり歯を磨かなくても虫歯になる可能性が低い」

 

ということです。

 

頑張って定期的に歯科医院に通っていて、歯磨きも頑張っているのに、すぐ虫歯になってしまう方、いらっしゃいませんか?

 

その度に、歯磨きが出来ていなかったから。。とご自分を責めたり、歯医者さんや衛生士さんに言われたことはありませんか?

 

今でも、虫歯の治療に歯科医院に行くと、「歯をよく磨かないからこんなに虫歯になるんだ」なんて言われてしまうことがあるようです。

 

そういう方は、歯を磨かなかったからではなく、他に虫歯になりやすい原因がありそうです。

 

当院では、患者様お一人おひとりの虫歯のなりやすさ、リスクの分析を行なっております。

前述のカリオグラム、キャンブラ両方を用いて、必ず院長が直接ご説明します。

それぞれの虫歯のリスクによって、フッ化物の使い方や生活習慣の改善すべき点などを丁寧にご説明いたします。

料金は、検査、ご説明を含めて1万円(税抜)となっております。

 

また、矯正歯科治療中は、必ず虫歯のリスクが上がります。(1、3)

当院では矯正歯科の検査に、虫歯のリスク検査も含んでおります。

虫歯のリスクを管理できないと、せっかく矯正をして歯並びが綺麗になっても、虫歯になってしまうことがあります。

また、予防を徹底しても、虫歯になる確率を0%にすることはできませんから、虫歯になってしまうことはあります。

初期虫歯で白濁しているだけの場合は削らずに、icon(アイコン)という材料を使ったresin infiltration(歯にレジンを浸透させる治療法)、穴が空いてしまった場合もダイレクトボンディング(コンポジットレジン修復)で、綺麗に元の歯と違いがわからないように治すことができます。

 

虫歯と矯正でお困りのことがあれば、ぜひ一度ご相談にいらしてください。

ご予約の際は、24時間対応のweb予約をご利用ください。

矯正歯科については、現在初回のご相談は無料で承っております。

 

 

!注意!

当然ですが「歯を磨かなくてもいい」と言っているわけではありません。

歯磨きが出来ていないと、歯周病に直結します。

 

以下、参考文献、URLを記載します。

歯科医学は世界中で日進月歩で進んでおり、毎日新しい研究がなされ、論文が発表されます。

私が言っていることも、すぐに過去のものになってしまうかも知れませんし、論拠を示すことが何よりも重要です。

書籍でも同様ですが、皆様がご参考にされる場合、著者お一人だけで書かれたものではなく、きちんと参考文献が明記されているものをご参考にされるのをお勧め致します。

 

(1)Yip K, Smales R:  Oral diagnosis and treatment planning: part 2. Dental caries and assessment of risk.  Br Dent J. 2012 Jul 27;213(2):59-66.

 

(2)https://www.mah.se/fakulteter-och-omraden/Odontologiska-fakulteten/Avdelning-och-kansli/Cariologi/Cariogram/

 

(3)Featherstone JD, Domejean-Orliaguet S, Jenson L, Wolff M, Young DA:  Caries risk assessment in practice for age 6 through adult.  J Calif Dent Assoc. 2007 Oct;35(10):703-707, 710-713.

 

 

 

上野品川歯科・矯正歯科

院長

品川淳一