歯の白濁を治すなら
アイコン(icon)治療

アイコン(icon)治療について

アイコン(icon)治療について


アイコン(Icon)とは

ホワイトスポット相談
アイコンの製造元のドイツDMG社の方との写真

初期虫歯(う蝕)に対するシーリング剤です。2009年にドイツのハンブルクにあるDMG社より製造・販売開始されました。
日本国内では2012年より株式会社ヨシダより販売開始されました。

元々は初期虫歯によるホワイトスポットに対して歯を削らずにレジンを浸透させることで歯を強化して、虫歯の進行を抑制するために開発されました。これまで削る前の段階の初期虫歯に対しては、フッ化物応用、食習慣の指導、ブラッシング指導による予防しか出来ず、それでも進行してしまった虫歯に対しては削って詰める(切削介入)治療を行っていました。

アイコンは、その間を埋める治療法として、より積極的な予防的治療としてresin infiltration technique(低粘性レジン浸潤法)という手技を定着させました。
さらに、ホワイトスポットの見た目も改善できることから、ホワイトスポットを削らずに治す方法として世界中で注目を集めています。

アイコン(Icon)が適しているケース

適しているケース

アイコンは歯を削らずにホワイトスポットを治したい場合に最適です。またホワイトニングと組み合わせることで、着色を伴ったホワイトスポット(イエロースポット、ブラウンスポット)であっても治すことが出来ます。
ホワイトスポットに対して全く効果がないことはありませんが、非常に深いホワイトスポットの場合、少しホワイトスポットの痕が残ることがあります。



アイコン治療のメリット

歯を削らずに治すことが出来ます。歯を削らないため、もしホワイトスポットが後戻りした場合でもまたアイコン治療を行うことが出来ます。
ラミネートベニアより安価に治すことが出来ます、若年者(永久歯が生えてからエナメル質が成熟するのに約3年かかるため、前歯の場合には9歳以上を推奨)でも治療することが出来ます。


アイコン治療のデメリット

術後、少しホワイトニングが効きにくくなる可能性があります。2009年に販売開始されたばかりなので長期予後は不明です。
2023年の論文で、6年間は見た目の変化が無かったと報告されています。20年、30年と長い年月が経つと、加水分解してホワイトスポットが後戻りする可能性があります。

アイコン(icon)治療の原理

ホワイトスポット相談

ホワイトスポットにTEGDMAという低粘性レジン(樹脂)を流し込んで固めることでホワイトスポットを目立たなくすることが出来ます。

何故ホワイトスポットが他の色では無く白く見えるかというと、実は飲み物に入れる「氷」が一番近い状態です。飲食店で提供されたり販売されたりしている氷には気泡や不純物が含まれないため透明ですが、家庭用の冷蔵庫で氷を作ると中央に白い粒が見えることがあると思います。ホワイトスポットもこれと非常に似た状態です。

健全なエナメル質は通常非常に透明度が高い組織ですが、ホワイトスポットの部分では虫歯また形成不全によりエナメル質の構造が壊れており、小さな気泡や不純物がエナメル質の中に入り込んでいます。ここで光が屈折し、白く見えるのです。

TEGDMAは健全エナメル質と屈折率が近似しており(健全エナメル質1.62に対しTEGDMA1.52)、ホワイトスポットの気泡部分にTEGDMAが浸透することで屈折率が改善され、エナメル質の透明感が戻ることでホワイトスポットが目立たなくなります。
アイコンという製品は塩酸、エタノール、TEGDMAから構成されています。ホワイトスポットの表面は硬いエナメル質で覆われており、そのままではTEGDMAを浸透させることが出来ません。
そのため、塩酸を使用し、ホワイトスポットへのTEGDMAの通り道を作る必要があります。厳密には歯の表面を溶かすことになりますが、電子顕微鏡などで比べてやっと差がわかる程度で、見た目や舌触りは全く変化しません。その後、エタノールで不純物と水分の除去を行い、TEGDMAを浸透させます。



アイコン(icon)治療の流れ

① カウンセリング

ホワイトスポット相談

① カウンセリング

問診、ホワイトスポットの写真撮影、エックス線写真撮影によりホワイトスポットの診断を行います。
ここで、ホワイトニングの必要性の有無、アイコン治療に必要な手技や治療時間をご説明いたします。前歯の虫歯などで、すぐにはアイコン治療を行えない場合もあります。

② 術前規格写真撮影

治療開始
治療開始
治療開始

② 術前規格写真撮影

術前の状態を、様々な写真撮影法で記録します。
規格化された写真を撮ることで、術前・術後・経過観察時の比較が明確に行えるようになります。治療後、ご希望があれば術前・術後の写真をデータで差し上げることも可能です。

③ ホワイトニング

ホワイトニング

③ ホワイトニング

着色を伴うホワイトスポット(イエロースポット、ブラウンスポット)の場合、ホームホワイトニングが必要となります。患者様に合わせた専用のトレーを使用する場合と、既製トレーを使用する場合があります。

④ アイコン治療

アイコン治療

④ アイコン治療

ホワイトニングが必要なければカウンセリング後、ホワイトニングが必要であればホワイトニング後にアイコン治療を行います。
アイコン治療自体に痛みは全くありませんが、ラバーダム防湿を行う際に歯茎に痛みを感じることがありますので、クリームタイプの表面麻酔を使用します。歯茎の痛みが強い場合には通常の浸潤麻酔を使用する場合もあります。

麻酔後、ラバーダム防湿を行い、治療する歯だけを露出します。(例外的に隣の歯まで露出させる場合もあります)。
ラバーダム防湿後、塩酸でホワイトスポット表面の硬いエナメル質を除去します。塩酸だけでは硬いエナメル質を除去しきれない場合、他の器具を使用して硬いエナメル質を除去する場合があります。その後、エタノールで洗浄します。

最後にTEGDMAを3-6分間程度浸透させ、光で固めます。 表面エナメル質の除去の量が大きい場合、コンポジットレジン(セラミックが混ざった樹脂)で表面の形態を回復します。

光で固めた後、研磨を行って表面を滑沢に仕上げます。研磨を徹底的に行うことにより、その後の着色を防ぐことができます。

⑤ 経過観察

経過観察
経過観察

⑤ 経過観察

アイコン治療直後は歯が乾燥していてホワイトスポットの状態が確認出来なかったり、稀に早期に後戻りすることがあるため、経過観察のためにもう一度ご来院いただきます。

経過観察時に問題があればその場で修正いたします。また、経過観察時に最終研磨を行う場合がございます。
問題が無ければ、術前と同じ規格で術後の写真撮影を行い、術前との比較をご確認いただきます。

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